こんにちは。黒田です。
働き方改革などもあり、仕事の効率化についての話を多く目にするようになったと最近感じています。
わたし自身もそうなのですが、みなさまもなにかしら仕事の改善を求められている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
わたしは仕事というと個人的な範囲の作業についてのイメージがあるので、業務改善のほうがしっくりくるのでそのように表現しますが、ブロックチェーンの技術によるサプライチェーンマネジメントの業務改善についてまとめたいと思います。
サプライチェーンに横たわる課題
さっそくサプライチェーンの課題という話題なのですが、サプライチェーンという言葉になじみがない方も多いかもしれません。
原材料が調達されてから商品が消費者に届くまでの生産・流通プロセスのこと、だそうです。「原材料→加工・生産→流通→販売」という流れですね。
食のトレーサビリティというと少しピンと来る人も増えるかもしれない。トレーサビリティはサプライチェーンのひとつの要素だと思います。
サプライチェーンの課題としてよく挙げられているのは、各企業ごとに情報が管理されていて、連携がうまくいっていないそうです。
さまざまな業種でIT化が行われ製品管理についても大きく改善されてきたと思われますが、それぞれの企業単位での管理であり取引先と共有するための仕組みとしては不完全な部分もあるようです。
生産から流通までの企業間の連鎖のなかで情報共有がうまくいっていないと下流工程で問題が発生した際に上流にさかのぼって問題発生の原因特定ができない、またはコストが高くなってしまいます。
また、トヨタで有名になった必要なときに必要なものを提供する(ジャストインタイム)ことが基本的なサプライチェーンの目指す姿ですが、企業間で情報が分断してしまっているために実現できない背景があります。
ブロックチェーンによる課題解決
各企業ごととはいえIT化がなされているのに情報共有が適切になされていないことに対して疑問がある方もいるかもしれません。
企業間での情報共有はメリットも多いですが、デメリットも当然存在します。
分かりやすいものとして、共有したくない情報も存在するということです。いわゆる企業秘密というものです。生産者の生産能力や在庫数など公開したくない情報も多いのです。
さらに、誰が企業間にまたがるデータを管理するのかという問題も存在します。データの管理はコストになるので取引先とはいえ他社のデータをボランティアで管理するというのもむずかしいかもしれませんし、管理している企業が信用できるかも重要です。
これらの課題についてブロックチェーン技術はどのようにアプローチしていくのでしょうか。
ブロックチェーンには、ビットコインなどにつかわれている参加に制限のないパブリック型と特定の参加者だけが利用できるプライベート型などがあります。
オープンにしたいくない情報などはプライベートブロックチェーンとして運用して、関係する企業のみがアクセスできるように限定することが可能です。さらに適切なアクセス権を適用すれば他社に見せたくない情報は隠したまま公開情報だけ共有もできます。
また、ブロックチェーンは非中央集権型なので、特定の企業が責任を負う必要がありません。ブロックチェーンに参加する参加者すべてがデータの管理者であり、コストを分担します。
改ざん耐性が高いので誰かかが都合のよいようにデータを書き換えることもできません。
まとめ
サプライチェーンに関わる企業が共通して利用できるブロックチェーン上に情報を記録することで、上流から下流までの情報が一貫して管理され適正な在庫管理や問題発生時の原因特定コストが抑えられることが期待されます。
企業間だけではなく、消費者まで含めた情報共有とすることで食の安全などを示すこともできるし、消費者としてのわたしたちもメリットを享受できるようになると期待しています!
【参考URL】
https://www.sbbit.jp/article/cont1/34345
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2019/0221/
https://www.fujitsu.com/jp/innovation/blockchain/use-scenes/supplychain/