こんにちは、遠野です。
今回は、SFや近未来を描いたアニメーション映画、『楽園追放 -Expelled from Paradise』について少しご紹介します。
少し今までと趣向が違う内容になります。
本作は、全シーン3Dアニメーションで創られるという、2014年当時からしたら珍しいアニメ映画になってます。
※公開当時、観に行った映画館で撮った写真です。
これは、人と、データ近い人と、人に近いデータの、三つ巴の物語。
まず世界観や設定が、SF好きならとてもワクワクする創りになってます。
舞台は西暦2400年。
人類の98%は地上と自らの肉体を捨て、電脳世界「ディーヴァ」でデータとなって暮らすようになっています。
なんだか先日記事にした『ムーンショット目標』に関する内容と似ていますね。
全ての感覚をデータに委ね、肉体を持っていた頃よりも遥かに巨大な感性を得ているようです。
どういう感覚なんでしょう。VRの世界が本物になったかのような世界なんでしょうか。
さて物語は、電脳世界「ディーヴァ」の完璧ともいえる強固なセキュリティが、何者かにハッキングされるところから始まります。
主人公である保安官の女の子、アンジェラ・バルザック(肉体は16歳、精神年齢は20代半ば)が、器となる生身の身体に自分のデータを移して、現実の世界で調査を始めます。
そこで出会うのは、未だに現実の世界で生きる人間たち。
荒廃しても地球を捨てられるかと、データで生きながらえても仕方がないと、一生懸命、限りある命を燃やして生きる人々がいる。
その交流は、アンジェラの心に大きな変化を与えていきますーー。
内容は観てからのお楽しみ。
SFな設定だけじゃなくて、人とは、データとは、生きることとは、壮大なテーマにまで思考は及びます。
そして生まれてすぐデータとして生きるアンジェラの、肉体としての知覚は。感覚は。
想うことは。
新時代の人類を見ているようで、これもまた見どころの一つでした。
3Dアニメーションという聴き慣れないジャンルで敬遠するにはもったいない、興味深い題材を取り上げています。
ぜひ、世界の行く末を見届けてみてください。
案外、他人事じゃなくなる未来像の世界かもしれません。