宇宙ごみの除去に向けた新たな一歩:アストロスケールの実証衛星「ADRAS-J」プロジェクト!

こんにちは。

地球の軌道上には多くの宇宙ごみが漂っています。

この問題は、私たちの未来の宇宙開発において避けて通れない重要な課題となっていますね。

日本の宇宙企業アストロスケールは、この問題に取り組むための画期的な技術を開発し、実証衛星「ADRAS-J」を打ち上げました。

今回は、アストロスケールの取り組みとその成果について詳しくご紹介したいと思います。

アストロスケールの実証衛星「ADRAS-J」による、宇宙ごみの全体撮影に成功

参照:宇宙ごみの全体撮影に成功 アストロスケール実証衛星(2024年7月30日時点)

日本の宇宙企業アストロスケールは30日、宇宙ごみ除去技術を確立するための実証衛星「ADRAS―J」(アドラスJ)が、高速で宇宙空間を漂うロケット残骸をさまざまな方向から撮影した連続写真を公開しました。

この衛星は残骸から約50メートルの距離を保ちながら周辺を回り、これまでの観測では見えなかった裏側など全体の様子を確認できたそうです。

なんとこの残骸は、日本が2009年に打ち上げたH2Aロケット15号機の第2段部分で、全長約11メートル、直径約4メートル、重さ約3トンにもなります。

こんな大きくて重いものが地球の周りを漂っているんですね。

地上約600キロの地球の軌道上を高速で周回しているこの巨大な物体を、ADRAS-Jは詳細に観測されました。

これにより、将来的に残骸を捕獲する際に利用できる突起部分も確認することができたそうです。

宇宙ゴミの残骸を移動させるため、利用できる捕獲箇所も確認

参照:アストロスケールが実証衛星で撮影した大型スペースデブリの連続画像を公開(2024年7月30日時点)

この観測は、JAXAの「商業デブリ除去実証(CRD2)」プロジェクトの一環として行われました。

ADRAS-Jは2022年3月にフェーズIの契約相手方として選定され、開発と運用が進められてきました。

この取り組みによって、CRD2のフェーズIIにおける捕獲時の対象部位となる「PAF(Payload Attach Fitting)」とその周辺の現状が確認され、捕獲システムの設計・検証に重要なデータが得られたようです。

今後は、アストロスケールが企画・実施する企業ミッションに続き、ADRAS-Jを対象デブリに衝突しない軌道へと遷移させてミッション全体が終了する予定とのことです。

この技術が実用化されれば、地球軌道上の安全性が大幅に向上し、未来の宇宙開発がより一層進展することが期待されています。

今回のようなアストロスケールの実証衛星「ADRAS-J」による観測成功は、宇宙ごみ問題解決に向けた重要な一歩ですね。