こんにちは。
綾部です。
今回はLiDAR調査と最近の事例について紹介したいと思います。
LiDARは、広く用いられているリモートセンシング技術ですが、いかにして過去の文明や建造物を再発見する道具となっているのかに触れたいと思います。
LiDAR調査とは
LiDAR(Light Detection and Ranging)は、地表や植生の下に隠された物体まで検出可能なレーザー技術を利用します。
参照:LiDARはどのように機能するのですか?(2023年8月25日時点)
この技術は、レーザー光を対象物に向けて発射し、その反射光が戻ってくるまでの時間を計測することで、対象との距離を精密に測定します。
これにより、3Dでの地形や構造物の詳細なマッピングが可能になり、考古学だけでなく多くの科学分野で活用されています。
Google検索と偶然の発見から展開するマヤ文明の新研究
最新のLiDAR調査は、メキシコ・カンペチェで新たなマヤ文明の都市を発見するきっかけとなりました。
参照:マヤ文明の古代都市遺跡がLiDAR調査で見つかる、きっかけは「Google検索の16ページ目ぐらいで偶然データを発見」したこと(2024年10月30日時点)
テュレーン大学の研究チームは、インターネットで見つけた過去のLiDARデータを基に、これまで未知だった地域の精密なマッピングを行い、数千の建造物を確認しました。
この技術によって、かつて3万人から5万人が居住していた可能性のある三つの大都市が示唆され、マヤ文明に関する既存の理解が一新されたとのことです。
これは、新たな歴史を紐解く発見であり、今後の研究においてもこの地域の重要性を示していますね。