人工知能の歴史を知ろう。Part1

人工知能の歴史を知っていますか?

みなさん、こんにちは。中村です。

今回は近年話題のAI(人工知能)について、書いていこうと思います。

いわゆる人工知能とは少し異なりますが、人間のように知能を有する存在を創り出すことへの人間の興味は古く、中世ヨーロッパの頃からホムンクルスやゴーレムといった人造人間が書物に見られます。

現代では映画や漫画の世界に欠かせない存在となり、スマートフォンに内蔵されるくらい私たちの生活に身近になりました。

今回は私が師事している嶋村吉洋さんより、AI(人工知能)の歴史を教えていただきましたので、そちらをまとめたいと思います。

AI研究の始まりと挫折

現代のAIの研究は、研究者の多大な努力と度重なる失敗によって紆余曲折しながら進んできました。

1930年代末から当時最新の神経学を発展させ、脳の神経細胞の電気信号を解析し、後にニューラルネットワークと呼ばれる電子頭脳を構築するものが研究されていました。

そして1956年アメリカ、マービン・ミンスキージョン・マッカーシークロード・シャノンIBMナサニエル・ロチェスターいう四人の科学者によって組織されたダートマス大学の会議により、現代のAI研究が本格的に動き始めました。

コンピューターは情報をデジタルの記号にでき、人間の言葉も記号化できるため、人間のような知識を持つコンピューターが簡単に作れると考えられました。

しかしながらここに立ちはだかった問題は、人間の頭脳が持つこの世界に対する知識量の膨大さ、理解の深度でした。

例えばネコを見た時に人間は「ネコだ」と認識します。

これをコンピューターに認識させようとすると、ネコの概念・定義を与える必要があります。

動物である。動物とは何か?

ライオンではない。ライオンとは何か?

ニューと鳴く。鳴くとは何か?

とこのように、定義をつけることそれ自体をさらに定義しなければならず、人間なら子供でもできることがAIでは途方もなく難しいことだとわかりました。

AIは定義のフレームがないと認識ができないため、この問題は「フレーム問題」と呼ばれ、現在も解決していません。

AI研究への反省と新たなる挑戦、そして再び挫折へ

過去の楽観論を反省した1970年代、アメリカのエドワード・ファイゲンバウムは「エキスパートシステム」(特定領域の専門家)というものを考案しました。

これはまずコンピューターの得意な計算・推論を応用し、システムで運用することです。

例えば天気予報のように、特定の条件下における天気を推測するシステムです。一見うまくいきそうに見えるこの「エキスパートシステム」も壁にぶつかります。

それは人間がルール化した情報しか処理ができないということであり、例外には答えられないということです。そして天気を例にするならば、人間は自然を完全には理解できません。つまり例外ばかりとなるため、このシステムはあまり役に立たないということです。

それから時が経ち1990年代、現代のAI研究の発展につながる土台ができあがります。

長くなりましたので、ここから先は次回とさせていただきます。

お読みいただき、ありがとうございました。



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