嶋村吉洋(Yoshihiro Shimamura)氏とのトークセッションで語られるTerraMotors大躍進の哲学

嶋村吉洋ブログ_侍

こんにちは、カズキです。

テラモーターズという会社をご存知でしょうか?

日本ではあまり知られていないかもしれませんが、グローバルに事業を展開している日本のベンチャー企業です。
インドでは、三輪の電気バイクの分野でNo.2まで大躍進していたり、ドローン事業にも参入したりと積極的にチャレンジしている企業になります。

その創業者であり、現会長の「徳重徹さん」が嶋村さん主宰のソーシャルビジネスコミュニティ『ワクセル』にて、トークセッション(経営者対談)という形で、テラモーターズの大躍進を創ったフィロソフィーを語られています。

今回は、そのフィロソフィーや、大きく体制変更したテラモーターズから開発された世界を救う技術についてもご紹介します。

ワクセルでの対談で語られる大躍進の哲学

テラモーターズ現会長である徳重さんが言葉を抜粋してご紹介いたします。

(参考)ワクセル|テラモーターズ株式会社代表取締役「徳重徹」× 嶋村吉洋

『起業家の道を実際に歩んだのはおおよそ20年なんですが、10年で骨格というか、何が好きなのかがより明確になり、この10年でよりリアルでビジネスになり、かなり行けそうなステージに来たかなと思っています。』

大躍進の元を支えているのは10年から20年の経験があってこそなんですね。
テラモーターズを創業されたのが2010年とたった10年前なのが信じられないくらいの勢いですね。
 

『僕の場合は「日本発メガベンチャー」という目標があって、日本から世界にインパクトある会社を作ることです。ドローン事業もEV(Electric Vehicle)でうまくいきそうだという時に投資家の反対を押し切ってスタートさせました。』

新しいチャレンジには障害がセットと嶋村さんもよくおっしゃっています。
ベンチャーなのに「メガ」なのが、わかりやすくて響きますね。
 

『基本的に方向は変わっていません。大学の頃に抱いた「世界でやる」「大を成す」「人生を楽しむ」は今でも変わりません。』

徳重さんは1970年生まれの50歳。
30年近くも一貫して突き進まれていることがとてもすごいと思いました。
どうしてこの3つを抱いたのかを直接対談できるなら聞いてみたいですね。
 

『シリコンバレーに行ってからは社会性を考えるようになりました。僕の中で、自分がやっていることは大事なことだと社会性とリンクして腹落ちしました。そして、起業家の中でも日本のことを思って事業をやってる人はそんなにいません。僕は日本をなんとかしたいと思っていますし、かつて世界市場で戦い、3つの掛け算で仕事をしているのは、これまで会ったことありません。だったらそれが僕の使命だからやるべきだと思っています。』

顧客・自社・社会性を大事にすることを、近江商人の文化で「三方よし」と言われています。
使命感を持って仕事をされていますし、インドでチャレンジしているとはいえ、「日本をなんとかしたい」という想いがカッコイイですね。
 

『私があの時、高杉(晋作)のように功山寺にてひとりで決起できるかを考えます。あの時、高杉は絶対に勝てるとは思っていなかったと推測します。彼も信念を持っていて、行動に出たと思うんです。それが吉田松陰からの教えで、それを引き継ぐ教育が大事だと思っています。僕が講演などで歴史の話をするのは、彼らのスピリットをもっと継承していく責任があると思っているからです。』

歴史から学ぶということはこういうことなのですね。
高杉晋作や吉田松陰のスピリッツを継承する責任の中を生きているからこその、テラモーターズの急成長なのですね。
 

『「アクションせよ!」です。特に今どきの日本人は考えすぎです。考えるのはいいことですが、60%程度の確信でGOしたらいいんです。日本人は40%くらいで良い。』

40%の確信でGOするためにも、自身の使命や方向性を明確にする必要がありそうですね。
アクションして、改善して、アクションしての繰り返しで進化が加速度的になっていくようです。
 

日本発のメガベンチャーに!新社長は34歳!

テラモーターズの創始者としてのメッセージとしても、HPでこのように発信されています。

私達は、日本発メガベンチャーの創出を真剣にやろうとしている組織です。真剣にやれると信じている組織です。
そんな強い想いをもっている仲間を私達は本気で探しています。
是非、自らの手で歴史に残る偉業に挑戦しませんか。

(引用)Terra Motors

その想いを実践するように、2019年に当時34歳の上田さんが代表取締役に就任しました。

テラモーターズ 代表取締役 上田晃裕(うえだあきひろ)さん

当社は2010年4月に現会長の徳重徹が創業しました。
私は19年10月に就任した2代目社長です。
出身は大阪府で、プラザ合意直後の1985年10月生まれです。
高校時代はバスケ部主将や生徒会副会長と要職を進んでやる性分でした。
 
桃山学院大学を卒業した08年、当時絶頂だったシャープに入社。
11年から海外で未開拓だった中近東やアフリカ市場の開拓を手掛けます。
しかし、大企業はやりたいことが思うようにできなかった。
そこで、15年に当社に転職したのですが、この時家内は妊娠していた。
娘が心配だったのか、総合商社に勤務していた義父に呼び出され、「3年経ってうまくいかなかったら、再び大企業に転職します」と誓いました。
幸いなことに、バングラデッシュ、そしてインドの事業に夢中で取り組み、何とかここまで来ました。苦難はありましたが。

(引用)週刊エコノミスト Online|電動バイクベンチャー「テラモーターズ」がテスラの逆張りで「貧困層」をターゲットにするワケ

 
そんな上田さんが率いる新生テラモーターズが世の中の課題を解決するために、新しい製品をインドで販売し始めました。
 

低所得者層向け「電動バイク×フィンテック×IoT」で世の中の課題を解決!

2020年7月に車両一元管理アプリ「Terra Track」をリリースされました。

(画像)
https://terramotors.co.jp/terratrack_launch/

インド社会において、電動バイクはとても大きな需要があります。
ただ、低所得の方はローンも組めないため、なかなか買うこともできない状況をこのアプリでうまく管理することで解決しようとしています。

本アプリのリリースは、貧困問題の抜本的な解決及び自社提供予定のリスク低減が目的です。また、本IoTデバイスに「遠隔動力制御機能」を持たせることにより、利用者がローンを滞納した場合、遠隔で車両の動力を遮断することが可能です。これにより、車両が実質担保化し、これまでローンを組むことができなかった低所得者層に対しても、電動バイクの購入を目的としたローンを提供することが可能となりました。

(引用)「電動バイク×フィンテック×IoT」事業第1弾!車両一元管理アプリ「Terra Track」で、低所得者層も電動バイクの利用が可能に

 
インドの貧困層は、約1億7000万人以上とも言われており、日本の総人口よりも多いです。
また、インド以外でも需要はたくさんあると思われますので、世界に対してもとてもインパクトのある事業になると予想できます。

さらに「事業第1弾」というからには、次の事業の発表も近いのではないかを期待しますね。
 

【さいごに】テラモーターズはチャレンジし続ける

嶋村吉洋ブログ_インド

侍のような徳重さんのフィロソフィーを継承している上田さんは、結果として高杉晋作や吉田松陰などのフィロソフィーまで継承していることになるんでしょうね。

社会性を大事にしながらもアクションし続けるであろうテラモーターズはこれからも期待が大きいですね。