宇宙開発プロジェクトのアルテミス計画を支える新たなロケット、宇宙船の確立!

こんにちは。綾部です。

涼しくなり過ごしやすくなった一方で、本格的な台風シーズンに突入しましたね。

さて、今回は、前回紹介したアルテミス計画の今後の見通しと、それを支える機械システムについて触れたいと思います。

アルテミス計画の概要や目的については前回の投稿で紹介しました。

月面有人着陸だけじゃなく、火星探査も視野に入れた壮大な宇宙プロジェクトがアルテミス計画で、

ミッションごとにアルテミス①~④が具体的に決まっており、さらに構想段階ではアルテミス⑤~⑪まであると聞いています。

今回は、具体的な内容が決まっているアルテミス①~④について簡単に紹介したいと思います。

アルテミス計画は第1~第4弾と、段階的にミッションを達成していく!

アルテミス計画は、後ほど説明する新たなロケット、宇宙船にて月周回軌道や月面へのアプローチをして、

月を拠点として開拓の場を広げていく足掛かりにしていく取り組みです。

そのために、新しいロケットと宇宙船で、まずは月周回軌道への到達と地球への帰還を確認するのが第一ステップです。

2022年9月打ち上げ予定の初号機のアルテミス1では、まず無人にて上記のロケットと宇宙船にてテストをするのがミッションです。

続く2024年打ち上げ予定のアルテミス2は、無人で確立した月周回軌道への運航と帰還を4名のクルーを乗せた有人にて実施するというものです。

アルテミス1のミッションを踏まえて、次のアルテミス2で早速有人飛行と考えると、初号機とはいえ重要なテストですよね。

そして、ここからが本来の目的に近づきます。

2025年打ち上げ予定のアルテミス3では、月の南極付近に着陸し、男性と女性が1週間程度探査をします。

約50年の時を経て、ここでいよいよ有人月面探査の再開ですね。そして、氷が発見されると人類にとって大きな話題となりそうですね。

また、アルテミス3とアルテミス4を通して、月周回軌道に乗せた宇宙ステーション(ゲートウェイ)の有人滞在と拠点として組み立てを実施し、

将来の小惑星や火星探査の中継基地や月への物資供給拠点を確立するという流れでプランが組まれています。

ふと思うと、2022年9月、2024年、2025年とほぼ一年おきにミッションが予定されていて、毎年目白押しですね。

出典:NASAの月探査計画「アルテミス」が本格始動。“先導役”となる小型探査機が打ち上げへ(2022年6月26日時点)

また、これらのアルテミスミッションを支える機械システムの中核が新しいロケットSLSと宇宙船オリオンであり、簡単に紹介したいと思います。

あのスペースシャトル以来!新たな打ち上げロケットSLSと宇宙船オリオン!

長きにわたるであろうアルテミス計画を支えるロケットとしてSLSと宇宙船オリオンが新たに導入されるのも見どころです。

SLS(スペース・ローンチ・システム)は、81年から11年まで135回打ち上げられて引退したあのスペースシャトルの後継機の位置付けとなる打ち上げシステムです。

役割としては、宇宙飛行士と探査船などの装置を目的地へ運ぶといったものです。

高さはなんと約100メートル、月へ約27トンもの積み荷を運ぶ能力があり、

直径は8.4メートルもある二段ロケット構造で、さらにエンジンを5基に増加すると最大で130トンを積載することが可能ともいわれています。

新宇宙船オリオンも運搬するなど、アルテミス計画の屋台骨と言われています。

2022年8月、9月と2度打ち上げが延期になっていますが、まさに失敗できない重要なものであるが故ということなのかもしれないですね。

そして、新しい宇宙船のオリオンも、今回注目されているシステムです。

あのスペースシャトル以来の有人宇宙船として開発された宇宙船です。

SLSに載って月へ向かい、月周回軌道を複数回周回し、4~6週後に地球へ着水帰還する予定です。

4名の宇宙飛行士が搭乗するオリオン宇宙船のクルーモジュールは、アポロ宇宙船のようなカプセル型が採用されていてかわいいですよね。

宇宙船オリオンのイメージ

まずは、今月打ち上げ予定の初号機が上手くいくのを楽しみに、打ち上げの日を待ちたいと思います。

出典:NASA「アルテミス計画」初の有人飛行ミッションとその先に向けて進む準備(2022年1月14日時点)