こんにちは。綾部です。
先週、月面探査機SLIMが月への着陸に成功したとのニュースがありましたね。
2023年9月に打ち上げられたSLIMはJAXAの無人探査機で、20日に月への着陸に試みました。
月面着陸に過去成功した国は多くなく、旧ソビエト、アメリカ、中国、インドの4か国と、今回成功した日本が現在までに月への着陸を成功した国になります。
今回のSLIMの着陸では、着陸前の想定とは異なった姿勢となっている可能性があり、太陽電池の発電でトラブルはありましたが、解決できる余地はありそうな印象ですね。
以前、こちらのブログに投稿したSLIMの記事も交えて、現状を紹介したいと思います。
「降りたいところに降りる!」画像航法と呼ばれる特殊な制御方法で、ピンポイント着陸を目指すプロジェクト!
月面を含む従来の天体探査における着陸場所というのは、「降りやすいポイントに降りる」という選び方でした。
それはその天体のことがまだよくわかっていなかったため、まず着陸しやすいポイントで着陸してみようという考えだったからです。
ただ、今は外からの観測などであらかじめその天体のことについて詳しくなってきていたり、宇宙開発のミッションとも連動して探査の目的が緻密に、明確になってきています。
そのため、今後は着陸したいポイントを狙ったピンポイント着陸が必要で、今回のSLIMはその試みの第一歩になります。
「画像航法」と呼ばれる特殊な制御方法で、高精度に月面上空での自分の位置を把握してピンポイント着陸する技術を用いています。
今回の着陸にあたって、このピンポイント着陸が成功しているかは、冒頭で説明したように着陸姿勢や太陽光発電の問題があるのでまだわかっておりませんが、
上手くいっている可能性もあるので楽しみですね。
現在は休眠状態のSLIM。太陽光の角度が変わり、発電が開始されることに期待!
太陽光発電が開始され、活動が再開されれば、ピンポイント着陸含めた着陸後の情報もどんどんわかってくると思われます。
月での1日は、地球の約1か月に相当するともいわれており、入射光の角度も変わりやすく、うまく太陽光を受け取ることができるようになる可能性があります。
着陸できているだけに、活動の再開が待ち遠しいですね。